コラム
2025/04/02
こんにちは
一宮市・江南市を中心に、屋根修理・外壁塗装などをしているモリテツです!
1階の板金屋根を遮熱塗料で塗装したいとご相談があり、実際に日本ペイントのサーモアイSiにて工事を行わせていただきました。
印象的だったのは工事前に「隣の2階の部屋が遮熱塗料の照り返しでより暑くなりますか?」とご質問をいただいたことです。元々板金屋根の反射で窓際が暑いと感じられていたそうです。
*イメージ図
調べた結果、住宅の下屋に遮熱塗料を塗布した結果、反射光によって隣接する部屋の温度が上昇した事例についての情報は現時点で確認できず、そのため照り返しの影響は不明です。
下屋ではありませんが、過去に「大規模な太陽光発電のパネルの照り返しで隣家の室温が上昇した」という主張で実際に裁判になった事例はありました。その後原告が訴訟取り下げとなり、反射光の熱の影響というのは証明するのが非常に難しいようです。
このような例は「反射光害」と名前がついているようです。
お客様に送った回答を以下にまとめました。
①屋根を淡い色で塗ることで光が照り返し、隣の2階の部屋から見て眩しく感じられるようになりますが、熱まで反射するかは分かりかねます。
②屋根を遮熱塗料で塗っても、隣の2階の部屋の温度は今と変わらない可能性があります。
③光の反射により、クールシルバーアッシュ(反射率61%)の時点で隣の部屋から見ると眩しくなり、それより淡い色では眩しすぎて辛く感じられる可能性があります。
①屋根を淡い色で塗ることで光が照り返し、隣の2階の部屋から見て眩しく感じられるようになりますが、熱まで反射するかは分かりかねます。
淡い色の塗料は日光の反射が強いため、隣の部屋から屋根を見るだけで眩しくなると思われます。遮熱塗料の反射が周囲をより熱くさせるかは分かっていませんが、屋根の近くに窓ガラスがあるため、反射によって熱の影響を受けやすくなる可能性は否定できません。
塗料が原因の反射光によって隣接する部屋の温度が上昇した事例は、現時点では確認できませんでした。
②屋根を遮熱塗料で塗っても、隣の2階の部屋の暑さはあまり変わらない可能性があります。
屋根の遮熱塗装は下の部屋への影響を想定しているため、隣の部屋までの遮熱効果は不明です。対して、前述の①のように反射によって熱の影響を受ける可能性も否定できません。
あくまで推測の域を出ませんが、下屋を塗装しても部屋の温度は今までとさほど変わらないのではないかと思われます。
お部屋の側からできる暑さ対策としては、窓ガラスに遮熱効果のあるフィルムを貼るなどの方法がありますが、効果は限定的であると考えられます。
③光の反射により、クールシルバーアッシュ(反射率61%)の時点で隣の部屋から見ると眩しくなり、それより淡い色では眩しすぎて辛く感じられる可能性があります。
屋根を淡い色で塗るデメリットは、光の反射が強すぎて屋根を見ると眩しく感じてしまうことです。塗料を暗い色にすれば光の反射は抑えられますが、かわりに遮熱効果も弱まります。
クールシルバーアッシュはかなり明るい色です。おそらくこの色でも眩しくなると思われますが、それよりも薄い色となると眩しすぎて辛さを感じてしまう可能性があります。
淡い色の方が眩しく、かつ日光の反射率が高いため、もし仮に反射光で周囲の物体の温度が上がると仮定した場合、薄い色の方が熱の影響を及ぼしやすいと考えられます。
情報を集めるのに苦労しましたが、結局は「熱の影響は不明、おそらくは現状と変化なし」という結論に落ち着きました。
もし同様の事例で調べている方の何かの参考になればいいなと思っています。
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